「忙しい女性のために、心休まる場所をつくりたい。」
そんな想いで生まれた、
プライベートサロンKiku
小さい頃からの夢、そして現実
母の影響で幼い頃から本や絵画、音楽好きの子供でした。小学生の頃に出会った「大草原の小さな家」は物語の良さはもちろんのこと、その挿絵の美しさも相まって何十回と読み返したものです。その影響もあって中学の頃から翻訳という仕事に興味を抱き、大学で英米文学を専攻。卒業後はすぐに渡米し語学留学を経験しました。
帰国後は地元で会社勤めをする傍ら、とあるご縁からリバイバルCDの訳詞を担当させていただくことに。憧れの翻訳の仕事ができ、充実した日々を送っていました。ITの普及によってダウンロードやサブスクリプションが広がると同時にCDの需要は落ち込み、訳詞家としては短命に終わりました。その後はどこかでモヤモヤとした気持ちを抱きながらも、安定した収入があり自分の時間を持つことのできる会社勤めの生活を送っていくことになりました。
アロマセラピーとの出逢い
しかしあるとき転機が訪れます。心理的ストレスから体調を崩してしまいました。お客様に満足してもらえるように、そして会社の売り上げのために心を砕いて働いているつもりでも、立場が違えば私の考えは「自分が楽をしたいため」「努力のなさの表れ」と捉えられ、激しく非難されました。
そんな身も心も辛くてボロボロだった時、友人から勧められたのはアロマセラピーでした。100%天然の植物から抽出された芳香成分がぎゅっと濃縮された精油(せいゆ)は実に優しい香りで、涙でいっぱいの私の心を温かく、そして柔らかく包んでくれるようでした。あのとき〝香りに救われた″という感覚は鮮明に覚えています。その時の感動から、いつしか〝アロマセラピーを用いて相手の話をとことん聞いてあげたい。孤独感に苛まれている人に寄り添い、身も心も楽にしてあげたい。そんな風に人の役に立って生きていきたい″と考えるようになりました。それが、私のアロマセラピストとしての第一歩でした。
臨床アロマセラピスト®を育成する学校に入学し、一年目はプロのアロマセラピストに必要な基礎医学・精油学などの知識やマッサージ・コミュニケーションなどの技術を学びました。二年目は病院実習を通して患者様の苦痛を緩和するための実践力と、患者様にとってセラピストが癒しの存在となるためのケアマインドを学びました。
癒し支える存在の大切さ
育成学校修了を目前に人生最大の悲しみに直面しました。それまで大病をしたこともなく、毎年きちんと定期検診を受けていた母がある日突然末期がんと診断され、命の期限を突き付けられたのです。まるで急な坂を転げ落ちるように母の容態は悪化し、たった3か月で儚くなりました。
早すぎる別れが近づく中、それでも母に少しでも安心と安寧を与えられる存在になりたい。そのために自分が何をすべきか、自分はどうあるべきかを考えながら過ごした日々。それは、これまでアロマセラピーを通して学んできたことすべてを活かすタイミングでもありました。辛い症状や不安、恐怖から一時でも解放され、病気という「山」を越える力を得るためには、「癒し」「支える」存在が大切だということを母に教えてもらった気がしました。
ひとりひとりが
〝満ち足りる″と感じられるように
私たちは生きている以上、歳をとること、病いに罹ること、そしていずれ死を迎えることは避けられません。どんなに現代の医療が進歩しても「治る」ことには限界があります。しかしそれでも、いまここにいる自分に与えられた条件の中で、生きがいを見つけたり、好きなことに没頭したり、大切な家族や友人と共に楽しい時間をすごしたりするなどして「充足感=幸福感」を味わえること、それこそが真の健康に繋がるのではないかと考えています。
Kikuでは、ほんの一時でも日々のせわしなさやしがらみを忘れ、満たされるような時間をお届けできたらと思います。みなさまの心に温かい灯りがともることを願い、心を込めて施術させていただきます。