ホリスティックアロマセラピー&リフレクソロジーKiku

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2021/02/03

世代は巡って

ホリスティックアロマセラピー&リフレクソロジー Kikuです。

 昨夜、母の郷里に住んでいる従兄からLINEが届きました。

『お前からの手紙と写真が出てきたぞ。』『もう30年近く前のやつ』

 いわゆるローティーン時代の私が何を思っていたのかなど、今となってはもう何も思い出せません(笑)。

 送られてきた画像には、習字を習っていたとは思えぬほど丸っこいくせ字が並んでいました。ああ、私はこのころこんな文字を書いていたんだなあ…と思いながら内容を読んでみると、どうやら時期は姉が大学の進路を決める頃のこと。当時すでに大学生だった従兄に意見を求めたらしいのです。

「お姉ちゃんは○○大学へ行きたいと言ってるのに『仕送りできない』とか、『遠すぎる』とかぐちゃぐちゃ文句つけて!」

「『そうやって大人は子供の希望や夢を踏み潰すのね!私そういうの大っ嫌い』って言ったら、お父さんは『じゃ、自分でやってみ。現実みて、夢だけじゃ何もできないことがわかるから』とかなんとか」

「お姉ちゃんは『お金のこと言われたら何も言えない』て泣いていたから、私は怒った。もう絶対お父さんなんかに口きいてあげない!」

 …文字を起こしながら情けなくてトホホとなりますが、敢えて晒します(笑)。そうだったそうだった。子供の頃は、自分の夢や希望を無条件に応援してほしかった。でも、大人は何かにつけてダメと決めつけるんだと憤慨していたっけ。

 希望を胸に進路を決めたい10代と、現実を知って目の前の生活を維持することで精いっぱいになる大人と。当時の父の歳とほぼ同じくなったいまでは、父親の言っていることにもごく自然に共感できます。当時の父が、家族が不自由なく暮らせるだけの生活費に加え、家のローンと娘二人の学費の工面のために、どれだけのプレッシャーと責任感を持って生きていてくれたのか、ということに思いを馳せることができるようになったからです。

「おじちゃんの言っていること、すごくわかる!」と従兄は言います。

そして、「手紙の内容は今のウチの娘そのものだ」と。(頑張れお父さん…笑)

 世代が巡って、家族や、私が幼い時から繋がっていてくれる人たちとの関係性が変わっていくのが今とても楽しいです。そして、その人たちがそれぞれの場所で頑張って生きているのだと思うととても愛おしく思えるのです。歳を重ねて来たからこそこんな気持ちを味わえるんだなあ。

 今日は父の通院日だったので、診察の順番を待っている間に父に画像をみせ、 こんなことを書いていたんだよ、と読み上げてあげると、ふふふ、と楽しそうに父が笑いました。年老いた父は、あの頃のような血気盛んな印象はもうないけれど、良いように言えば、海岸沿いに打ち上げられたシーグラスのように角が取れて丸みを帯びたように思います。

 手紙に同封していた写真は、家族で母の実家に帰省したときに、いとこや祖母と玄関前で写真撮影をしたものでした。母は、写真撮影をするときに隣の人の手を取ることが多かったように思います。この時は、久しぶりに会えた母(私の祖母)の手を大事そうに取って映っています。久しぶりに見た30年前の母は、美しい人でした。

 
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